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アニメを見たりアニメの情報を見たり聞いたり読んだりしたら書き足しますが頻度少。もう存在しないアニメスタジオのこととか大々的に扱われることの少ないスタッフのこととかに興味がありますが、そうでないものも普通に感銘を受けたりなんかはするわけです。

2024

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2014

0915
ツイッターでは軒並み絶賛だった。
確かに、好ましい出来だった。
明らかに平時とは毛色の違う画面構成、いおなの緊張とリンクしたかのように、ゆるやかに張り詰めた空気。見ている側にとっては他愛もないただのデートでも、いおなにとっては一世一代の大事件。微妙な緊張を孕み続けた日常が、うまいこと演出されていた。
(でもなーんか不穏さのほうが常に付き纏ってる気がするのが、山内演出の好きなところ)

ただ、自分が頷いてしまった感想は、アニメ様の「もっと濃い仕事を見たい!」であり、
どっかの便所の壁に書いてあった「演出はいいけど脚本と絵が追いついてない」だった。

いやさ、作監の赤田信人はじめ原画陣は検討していたように思う。山内さん常連の人は西田寛治氏と志田ただし氏くらいしか居なかったが。
ただ、なんだか画面にシマリがないなあと感じられるところがあったのも確かだ。
前半は顕著で、演出に切れ味があっただけに、応えきれていないと感じた。
もっとも動物園のキリンのとこ以降、階段での告白とかフリスビーのあたりから良くなって、アクション周辺ではあまり違和感もなくなっていた。
羽山淳一が『新世界より』の時だかに愚痴っていたように、山内コンテの流れを汲める原画マンが少ないのだろうかと思う。たぶん些細な、カット同士の動きのつながりっつーかが。ほんの些細な違いがあるだけで締まらないのだなあ。

でも何より脚本が薄い。
山内演出で完全にけむにまかれたが、
脚本の内容は要するに、新キャラに告白されてやきもきしてデート行って恋の大事さに気づいて決意しました、イノセント!というだけ。
単純な一本道だけに、脚本家の腕が試されると思うのだが、
大事な後半はぜんぶ、話劇。
セリフでドーンと押し切りまくる。
ほんとに単純な手法だ。
単純に押しきれる内容ならそれでもいいと思うのだが、処理に困ったからセリフで押し切ってるって感じのほうが強かった(ほんと個人的に)。
いおなが好きという感情や「守りたい」という感情について色々考えるところ、必要以上に「好き」「恋」というワードを持ち出しまくっているのがうわ滑っている。
その説明っぷりが、山内演出と絶望的に食い合せが悪い。
言葉を尽くしすぎると、それまでの微妙な緊張感は何だったんだと思ってしまうので、最後まで情感で通してしまってよかったと思う。落差のせいで、かえって大事な主張であるアクションパートが薄っぺらくなってしまった。
……そもそも、新キャラ相手にあそこまでの決意をするというのが作劇上弱い気も
前半、おそらく非常に行間が多い脚本(あえて悪く言えばスカスカ)のお陰で情感を炸裂させる事が出来たのに、アクション中の、工夫に乏しい会話劇の応酬が尖った情感を曇らせてしまった。
あんな演説でいきなり自説ぶち挙げられても、子供の頭にも入らないと思うんだけどな。
(色恋が明らかにテーマのシリーズなので、積み重ねは有るんだろうけど、それでも唐突)


てわけで、なんかもやもや、というのが私の感想。
やっぱ脚本がしっかりしなきゃダメなんだまずは。
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