山内重保の演出回に参加するアニメーターの話。
山内回においては、制作会社側が用意した人材とは別に、常連と言ってもいいくらい馴染みのある名前を見つける事ができる。
山内組だとか固定人員だとか言うほどでもない。スケジュールの都合がつけば参加しているという印象だ。
代表的な方を挙げれば、やっぱり羽山さん。山内演出回といえば高確率で羽山作監みたいなことになっている。ついで印象深いのは馬越さん馬場さん薗部さんや西位さんなど。玉川さんとかケンオーさんとかも。
ほか、地味に組んでいる回数が多いのがとみながまり、生田目康裕、西田寛治、志田ただし。特に生田目さんは東映からの付き合いだけあって、信頼も篤いんではないか。志田さんは意外だったのだが、けっこうJCの仕事を取ってるので「夢喰いメリー」は予想範囲内として「ピンドラ」「ハピプリ」にも顔を出している。
その「夢喰いメリー」以降からジワジワと山内さんの人付き合いが広がっている印象があって、前出の西田さんのほか、げそいくお（新世界より・ナゾカノ）・重本雅博（アイマス・君のいる町）といった面々が会社の枠を超えて山内回に参加している。
ちなみに近年は山内作品から遠ざかっているアニメーターの中では、丸加奈子や古瀬真弓も参加作品数が多い。丸さんはキャシャーンで一気に注目度が上がった人という気がする。古瀬さんは、アニメーターとしての活動自体を2011年頃に止めてしまっている可能性がある。

羽山さんがサイトでおっしゃっていた（新世界よりの時）「上手い原画マンたち」は、たぶん山内コンテの流れを汲める人なのだろう。その呼吸がつかめるアニメーターの資質を山内さんも敏感に感じ取って、以降も声をかけ続けるんではないだろうかという妄想。
西田さんなんか皆勤賞じゃないかってくらい山内回に入ってますからね。


さてなんとなく興味が出てきたのが重本雅博さんで、そういや劇場版クレヨンしんちゃんで皆勤賞じゃないのかってくらい名前を見かける人だ。和泉絹子と並んで。
いったいどんな人なんだろうか。
調べてみると「リタとナントカ」のパイロット版にも参加しているという。たまたま、という可能性も無きにしもあらずだが、そのパイロットの他のメンツが大橋学田村篤堀内博之マジかよ。他、今野史枝（ジブリの人）と菱沼祐樹（日アニ出身のうまい人）。
俄然俄然の大俄然興味が湧いてきたのでアニメスタッフデータベースを参照しつつ、特徴を割り出しやすそうなショートアニメから参加作品を掘る。

といった経緯で『チーズスイートホーム』を見た。
後半へ続く。

●俺は勝手に羽根さんの仕事だと思っていたのですが、OPのルカーの背中でアタフタする長尺カットは山口泰弘さんの仕事なのだそうで。
高く飛び上がってから、波濤をくぐり抜けてこちらに迫り来るトリトン。荒波の作画が異様に力強く、描き手のコントロールから解き放たれているようにすら思える。何十年たってもエネルギーが持続しているのは凄まじいことです。
演出が富野さんなのかもイマイチ知りませんが超カッコイイ。

●駐輪場で勝手に自転車を移動させられる怒りを題材に小説を一本書けそうな気がする。
東京は自転車に乗りづらいし、停めづらい。
都会で最もトラブルに巻き込まれづらい移動方法はというと多分徒歩。

●吉田豪『聞き出す力』おもしろく読む。

●奥さんとともに風邪っぴきである。

木口準さん。
の家の物置からあしたのジョーの原画が発掘されたというニュース。
私としてはまず木口さんが公の場に登場という方がよっぽどニュースですが。
木口さん今でも現役動画マンで「ふる再」や「サザエさん」やっておられる。
2000年台前半はOLMで「こみっくパーティー」とか「ポケモン」とかも普通にこなしてます、動画一筋。すごい。

42話『あやしい湖』
原画に浜名孝行。
ほかの原画マンは飯田宏義と久米一成（コンテ演出作監担当）。
メンツ的にはトランスアーツかスタジオロンって感じ。小気味よし。

辻繁人さんのwikiこしらえたのって私なんですけど、
あとから『「しましまとらのしまじろう」のキャラデザとして知られるが、満15年間のうち本編の作画に関わることは一度もなかった。』っていう一文が付け足されたんですよね。
これって本当なのか、ソースどこ、という問いかけは前にツイッターでも見かけたのですが、
「しましまとらのしまじろう　私設ファンクラブ」によると（昔のオタクの日記とかデータベースは有り難い）何回か、矢吹勉演出・辻繁人作監回があるようなんですよね。
矢吹さんと言えばオープロダクションに居たこともあるらしいので、オープロ回でしょうか。
ソフトに当たらなければならない案件がまた1ページ。

っていうかツイッターで本人にお聞きすればいいんでしょうけど、
いいやそれは野暮なのではとかなんとかかんとか。