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アニメを見たりアニメの情報を見たり聞いたり読んだりしたら書き足しますが頻度少。もう存在しないアニメスタジオのこととか大々的に扱われることの少ないスタッフのこととかに興味がありますが、そうでないものも普通に感銘を受けたりなんかはするわけです。

2024

0508
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2012

1226
最近、小林治さんが大活躍ですな。
いやいや、アニメ道な小林治さんでなくて亜細亜堂な小林治さんですよ奥さん。

ここのところ、「ふるさと再生 日本のむかしばなし」のローテーションで頻繁に登板。
38回の「おしら様」で久々に作画まで担当。

ちなみに次の週の「大年の客」では、
この番組で多くコンビを組んでいたススキダトシオ氏が演出・作画を担当。
ぼんやり思っていた小林治=ススキダトシオ説が大瓦解いたしました。
いや、まさか二週連続で……いやいやまさかねえ、奈須川さんだって登板には感覚あるのに。
ススキダ回、毎回かっこいいので、ますます正体が気になる今日この頃です。


前々からコレで記事を書こうと思ってたんですが、
伸び伸びになっていた一本があります。

『やろか水』

「ほんとにそう思ってくれる?」
まず、この会話の流れでふいに「●●くれる?」という語尾の台詞を挿入しちゃえる所が巧すぎると思います。
加えて、台詞の消え入るような話し方。市原悦子、迫力あるなぁ。演出の徹底した相まって、静かな狂気がジンジン伝わってくる。ここは女性の座り方もとてもいいですね。いかにも「呆然」というポーズ。
その後、入水から助けてじっと抱きしめている、というシーン。
水音以外になにも無い。このシーン凄まじい。水音には何でか、じわじわと急き立てられるような不安を表現する効果がありますな。思案と決断までの、実に緊張した空気。
ラストの寂寥感も含め、あまりにも渋い作り。

ふるさと再生でも、こーゆーの見たいなぁー。




演出/小林治
文芸/沖島勲
美術/金箱良成
作画/児山昌弘
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2012

1106
巷説百物語(トムス・エンタテイメント/2003)

第1話「小豆洗い」

小豆洗いといえばゲゲゲのあいつに出てくる髭面のアレなんですけども。
それはそれとて小豆洗い。話としてはベタ。原作どうだったかまるで覚えてないけど、まず台詞回しはぜったいこれイジってるよね。端々で嫌に説明的な脚本。
ラスト、一行の掛け合いなんか、あまりに不自然な説明口調・しかも長台詞で、酷いもんです。

脚本は藤岡…あってめえ藤ダリオじゃねえか!構成の上手い山田悠介こと藤ダリオ先生!褒めてますよ。


観ててなんとなーく思い出したのが「モノノ怪」。
ただ、モノノ怪は1カット1カットおかしなことをやってたのに比べると、巷説は、演出そのものはオーソドックス。(1話だから様子見、という所もありそう。2話からいよいよ変だった記憶が)
強いて言えば部屋に案内するシークエンスなんかは、特殊なことをやりつつ手間も省けているし、他の部分も見栄と省力のバランスが良くて、こちらも結構好みです。プログラムピクチャーっぽい仰々しい演出は好き好きでしょう。京極作品の勢いというかケレンを感じる所もあるけど、使い所を絞ったほうが良かったと、個人的には思います。
色彩も特効も、当時としては先進的だったのではと思います。とにかく遠慮会釈のない色使いなので、悪く言えば画面に落ち着きが無いんですけど、


これとか。
観てる方は煙にまかれてしまうので、アニメ独自の作品世界は完璧に構築できてると思います。
美術(レイアウトか)のパースが特殊すぎて、キャラと遊離してるとこがちらほら。

冒頭、子供が殺されるところと、


百介が「がけ~~~ッ」って崖で落ちそうになるところが良かったです。

誰がやってんのかな、ここだけ浮いていました。宮さん自身の原画パートかも。



絵コンテ/演出 殿勝秀樹
作画監督 宮繁之
原画  牟田清司 小山知洋 苫政三 長尾根敏一 飯塚葉子
     小原太一郎 月岡英明 三柴直樹 伊東美奈子 藤井あやの
     野村美保子 吉田咲子 井上みえ 重国勇二


以下余談。

京極作品の映像化というと、だいたい映像派が手がけてますね。蜷川幸雄に実相寺昭雄に原田眞人に。
京極堂シリーズの映画版は姑獲鳥の夏のほうが好きですね。姑獲鳥の夏の方が、スジが転々としていないので判りやすいというのはありますが、それにしたって魍魎の匣の映画、ありゃあないですよ。ただ、もし実相寺さんで魍魎の匣をやったとしても、やはり上手くはいかなかったと思います。
京極作品は、内容もそうですが、視覚的にも文章で構築されきっているので(文章がページ内を跨がないようになっていたり、短い音を入れて文章のリズム整えたり)、他の小説原作と比べて、映像に置き換えるのが骨だと思われます。スジだけ追っていては、映像化は成功しない。そしてスジを追うにしても、膨大な理屈を2時間に収め切るのは不可能に近い。それでも映像化しなければならないとき、映像には映像の戦い方があるわけですね。
まあこんなこと、他の所で手垢がつくほど語られているので、
わざわざ俺が言うことでもなく。
実際、書いていて、余りにも新味のない浅薄な内容に自分で嫌気が差してきましたよ。

2012

0430
義母散華(2010)


米田光宏監督の18禁アニメ。
18禁の時の米田さんは、基本的に実験精神を貫いてます。
「なぜそう撮る」「なぜその色で塗る」などなど思うところが沢山あるけど、テレビアニメで滅多に通らないであろう過剰な実験的表現を盛り込みまくる、その点は凄く尊敬できます。
本作も頭がおかしいというか自由に作りすぎというか、兎に角楽しい1本。





非18禁で抜き出せるのはこの上下左右ぐるぐるくらい。個人的にこれはどうかと思いましたけど


実験的部分以外にも、同ポジション・広角といった米田さんらしい演出も健在。
あまり動かせない故に、決まりのいいレイアウトで会話劇に力を持たせようとしているのだと見受けられます。
ドラマ上での無駄な動きを一切合切省いていて、延いては時間の省略の仕方が上手いです。
前述のとおり作画には恵まれておらず、結果、悪夢のように間抜けなカットがちらほら。
「誘惑」「独占」なんかで披露されていたビシッと決まったレイアウトも、今回は切れ味鈍いです。完成画面は脳内補完で。

以下よさげなカットを抜き出し。


だいたいこんなん。

これは奥の人物の崩し方も米田さんの絵柄ぽい。

後編は脚本も米田氏。
原作付きという事情もあるのかわかりませんが、特に何が変わったという訳ではないです。
ただまぁオリジナルで付け足したと思われる物凄いスットコドッコイなラストそこそこ見ものです。
B級ピンク映画好きなんだろうなー。





○「義母散華」スタッフリスト
(前編)
監督・絵コンテ・演出 米田光宏
脚本 小林秀朗
キャラクターデザイン アルミ伯爵
作画監督 豆はじめ
原画 オシ礼太 アルペジ夫
    杉並大福 加藤清司郎 伊藤浩

(後編)
監督・脚本・絵コンテ・演出 米田光宏
キャラクターデザイン・アルミ伯爵
作画監督 豆はじめ
原画 オシ礼太 アルペジ夫 
    屋幸秀 鈴木克 古川敏幸 高野裕文


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